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看護・医療系職業紹介

作業療法士

  •  作業療法の目的は、身体あるいは精神に障害のある人に対して、日常生活に必要な機能回復・動作能力の回復を図りながら、同時に、心の安定などの精神的リハビリを通して、社会復帰に向けて適応能力の回復を図ることです。その担い手が作業療法士(OT)[Occupational Therapist]です。病院などでは理学療法士とともにリハビリテーション部門に属します。
     具体的な作業療法の種目は、食事、入浴、更衣、排泄などの日常生活動作訓練から、編み物、絵画、陶芸、木工、スポーツなど実に幅広い分野におよびます。子どもの場合には遊びやゲームも取り入れます。このように、対象者が興味を持って積極的に参加できることを通じて機能回復を図り、社会適応能力を高めていくわけです。理学療法に比べて、より応用的な段階をめざしており、対象者が大人の場合は、職業訓練的な意味合いももってきます。
     しかし、障害を負った人にとって“日常の生活をとりもどし社会に復帰する”ことは大変なことです。障害による自信の喪失、引きこもりなどの心理的な問題を生じてきます。こうした対象者に対しては、家族も含めて、精神面のケアが必要です。またもとの生活を少しでもとりもどすために、環境も含めて対象者の生活を広く見つめることも、欠かせない仕事になってきます。
     作業療法士の仕事の場は、大学病院、一般総合病院、リハビリテーションセンター、精神科病院、老人病院などの医療施設をはじめ、養護施設、身体障害者更生施設、特別養護老人ホームなどの福祉関係施設まで広い範囲にわたっています。
      高齢社会の現在では、脳卒中になりその後遺症障害者の増大が予測されることから、作業療法士の重要性がますます増大すると思われます。作業療法士を目指す人が多くなることが予想され、それだけ入学への競争が厳しくなるでしょう。
  •  作業療法士の養成機関については1999(平成11)年度に法令が改正されました。主な改正点は、
    1)時間制から単位制への移行
    2)単位の互換性(他の学校で以前取得した単位を、他の学校でも認める)を認める。
    などで、目的は、カリキュラムについて大幅に弾力的運用を許すことで、各学校ごとに特色を打ち出しやすくすること、単位制をとることで専修学校と大学間の単位の互換性を可能にすることです。またこの単位の互換性により、ある医療専門職の免許(例えば理学療法士)を持つ人が他の専門職(作業療法士など)になりたい場合、他の人より短期間・少ない単位で国家試験の受験資格を得ることができるようになりました。
  •  作業療法士の資格を得るには、高校卒業後、養成機関で3年以上学び、国家試験に合格する必要があります。養成機関は大学(4年)、短大(3年)、専修学校などの養成所(3年)です。
     養成機関はここ数年新設・増設がめざましく、2015(平成27)年4月では、約250校に増えています。多くが理学療法士養成課程を併設し、近年開設した学校は4年制を採用しているところがほとんどです。専門学校が大学へ移行する動きもみられます。
  •  理学療法士と同じように、研修を積むことでワンランク上の資格を取得することができます。「認定作業療法士・専門作業療法士」の制度です。より専門性の高い作業療法士の養成を目指して多様な専門分野で認定されるようになってきています。
    平成27年実施:作業療法士国家試験合格者数
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