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看護・医療系職業紹介

理学療法士

  •  理学療法士とはPT(Physical Therapist)と呼ばれ、病気やけがで身体に障害が生じた人の機能回復を図るため、リハビリテーションを通じて社会復帰へのサポートを行います。運動療法を中心に、機能を失った身体の患部への理学的療法も行い、基本的動作能力を最大限に回復するようにはたらきかけます。例としては、「寝返る」「起きる」「座る」「立ち上がる」「歩く」などの基本動作ができるようにすることです。
     理学療法の対象は、脳卒中による半身マヒ、交通事故による障害、スポーツ障害、筋肉や骨の病気などさまざまで、年齢層も子どもからお年寄りまで幅広いものがあります。これらの人たちにリハビリテーション医療で治療に当たるのが理学療法士であり、理学療法は純粋な医療行為として位置づけられています。
     治療は、医師の指示をもとに医療スタッフと連携して治療計画を立てて行いますが、忘れてはならないのは対象者本人の回復への意欲を高めるように働きかけることです。具体的には、麻痺した機能の回復のための運動療法や機器を用いた物理療法、マッサージなど、残存機能の活用指導などを行います。
     理学療法士の活躍の場は多岐にわたっています。病院、診療所はもちろん、身体障害者更生施設、特別養護老人ホームなど、また最近ではスポーツ関連や健康産業、福祉機械メーカー等の企業にも進出しています。
  •  理学療法士の養成機関については、平成11年度に法令が改正されました。主な改正点は、
    1)時間制から単位制への移行。
    2)単位の互換性(他の学校で以前取得した単位を、他の学校でも認める)を認める。
    などで、目的は、カリキュラムについて大幅に弾力的運用を許すことで、各学校ごとに特色を打ち出しやすくすること、単位制をとることで専修学校と大学間の単位の互換性を可能にすることです。またこの単位の互換性により、ある医療専門職の免許(例えば作業療法士)を持つ人が他の専門職(理学療法士など)になりたい場合、他の人より短期間・少ない単位で国家試験の受験資格を得ることができるようになりました。
  •  理学療法士になるには、高校卒業後、養成機関で3年以上学んで国家試験に合格しなければなりません。養成機関は、大学(4年)、短大(3年)、専修学校などの養成所(3年)があります。養成所・学校は2015(平成27)年4月現在で約250校ありますがその多くが作業療法士養成課程を併設しています。また最近は、新設の養成所ではほとんどが4年制を採用しています。さらに専門学校が大学に移行する動きもみられること、大学の学部増設も多くみられるのが最近の特徴です。
  •  看護師のところでもふれましたが、理学療法士でも次のような資格が設けられていますので、研修を積んでワンランク上の資格を取得することをすすめます。「基礎理学療法」「運動器理学療法」「神経理学療法」などの7専門分野で「認定理学療法士・専門理学療法士」を目指すことができます。
    平成27年実施:理学療法士国家試験合格者数
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